皆さんこんにちは。
MBA受験生にとっての大きな謎であるGMAT。
テストの公平性を保つため、情報が制限されているのは当然といえば当然ですね。
でも、その反動で、いろいろなウワサが飛び交います。
あなたも、たとえばこんなことを聞いたことはありませんか?
「GMATは最初の5問は絶対落としてはいけない」
「簡単な問題が途中で出たら、高得点は期待できない」
などなど。
今日はそんな、「GMAT都市伝説」に斬り込んでいきたいと思います。
Contents
GMAT都市伝説その1「はじめの10問くらいを確実に正解しないと高得点が出ない」
まずはコレ。
いつの世もまことしやかにささやかれる、
「マクドナルドのハンバーガーの肉は実は・・」レベルのやつですね。
「はじめの10問が重要説」はGMATの公式HPや、Official Guideでも公式に否定されていますので、それ以上でもそれ以下でもない、ってところでしょう。
CATであるGMATでは最初に標準的な難易度の問題が出題され、それに正解するかどうかで次の問題の難易度が変わる、というところから来ている話だと思います。
それはそうなのですが、そもそもGMATにはダミー問題も混入されていて、どれがダミーかは受験者にはわかりません。
従い、最初の数問が連続してダミーである可能性も否定できないわけです。
また、CATがそこまで単純に、1問目は偏差値50レベルの問題、次は55、次は60…となっているとも考えづらいですよね。
あと、GMATを実際に受験された方なら実感としてもあると思うのですが、1問目と2問目で、2問目のほうが難しかったと明確に言い切れますでしょうか?
公式には、スコアは正解数、各問題の難易度をベースに、統計学的な処理を施されて算出される、となっています。
ですので、われわれにできることは目の前の1問を全力でこなしていく、それだけです。
GMAT都市伝説その2「最後に簡単な問題がでたらその回はスコアが低い」
これも、CATに起因する都市伝説でしょう。
心理的には、
「後半の数問に自信がなかったところへもってきて、最後の最後に簡単な問題が連発した・・・。どっかでやらかしたかな?」
という感じだと思います(経験者談)。
これもやはりダミー問題の存在を忘れた議論かなあと思いますね。
もし最後のほうにダミー問題が固まっていたとしたらどうでしょう。
すでに雌雄は決していて、ラスト10分は実はGMACのために一生懸命実験台になっているだけかもしれませんよね笑
冷静に考えるとわかるのですが、GMATの勉強を続けているとだんだん疑心暗鬼になってきちゃいますよね。そのお気持ち、ホントよくわかります・・・。
さて、ここからはもうちょっと突っ込んだ都市伝説にいきましょう。
都市伝説その3「Verbalが苦手な日本人はSCでしか得点が稼げない」
これを都市伝説と呼んでいいかどうかわかりませんが、まことしやかに語られていることは事実。
私は、こういうのを「思考停止」と呼びますけども・・・。
過去の先輩方のブログや、予備校に通っていた人の体験談を読んでいくとわかるのですが、たとえVerbalであっても、それに対するアプローチはバラバラ。
特にVerbalでネイティブにもひけをとらないスコアを出された方はSCにまったくこだわっていません。
たしかに、SCが一番出題数が多いので、ここが苦手だとスコアは出しづらいでしょう。
ですが、世の中にはCRが「なんとなくわかってしまう」幸せな方もいれば、「Readingのほうが、確実に答えが文章に書いてあるのでそっちのほうがいい」という人もいます。
もともとの英語力やCRの論理思考に対する向き・不向きもあると思いますが、SCしか点が取れない、と思い込むのはあまりにもったいないです。
自分の感覚と実際の出来が一致してないケースもありますので、本番を受けたら一度はEnhanced Score Reportを取り寄せてみるのもいいと思います。
都市伝説その4「そもそもMBAを受けるには絶対GMATでないといけない」
はい、究極のやつがきました笑
一昔前はそうだったと思いますが、今はGREでも受験できるスクールが増えてきています。
もちろんGMATのほうが汎用性が高いことは事実です。
ただ、どうしてもGMATに向いてないというか、なじめない方は一定数いらっしゃると思います。
そうした方は一度GREの参考書を買ってみて、GMATとどちらがとっつきやすいか考えてもいいでしょう。
じゃあなんでGREを受ける人が少ないのかというと、GREもメリットばかりではないから。
主なデメリットは3つあります。
GREの最初のデメリットとしては、GMATほど対策が確立されていないので、どうしても独学の割合が多くなってしまうことです。
一部の大手予備校ではGREの授業があるところもありますが、質・量ともどうしてもGMATに軍配があがるでしょう。
教材にしてもそう。マスアカのGRE版なんてのも聞いたことがありませんしね。
2つ目のデメリットは、GMAT対策で勉強したことが、そのままGREにはなかなか生きないことです。
GRE対策を実質一からスタートすることになるので、特に出願が近くなってきてから切り替えるのはタイヘン。もしGREがうまくいかなかったら・・・と思う方も多いようです。
3つ目のデメリットは、GREを「受け付ける」とは言いながら、でもやっぱりGMATのほうがいいなあ・・・というニュアンスのスクールもまだまだあること。
アドミッションにしてみれば、GREで出願してきた受験者と、GMATで受験してきた受験者の学力を正確に比較するのは困難(かつ面倒)です。
同じような受験者が2人いて、どちらかを合格させたいときに、一人がGMAT、もう一人がGREだったらどっちを合格させるか・・・。
そのリスクと、GMATのスコアがどのくらいかを天秤にかけて判断しないといけないですね。
結論としては、GMATでないとダメ、ということ自体は都市伝説ではあるものの、GMAT優位は依然継続中。なので、GREを使うならそれなりの覚悟を持ちましょう、というところです。
まとめ
さて、今回はGMATに関する都市伝説の数々を検証してみました。
冷静に考えれば、そりゃそうだよね、というものも多かったのではないでしょうか。
ただ、受験中はどうしても色んなことが頭をよぎってしまいますよね。
この記事が皆さんの気持ちを落ち着ける手助けになれば幸いです。