TOEFL iBT改定:2019年8月からの変更点と対応のポイント

MBA受験に広く利用されているTOEFL。

フォーマットがある程度決まっていることから、予備校などでしっかり対策をされていますし、教材も豊富にあります。

ところが、2019年8月1日の試験からついにTOEFLの問題形式に変更が加えられることになりました。

この記事では

・新TOEFLの変更点
・難易度はどうなるのか?対策は?

ということについてレポートしていきます。

新TOEFLはこう変わる!ポイントを押さえよう

TOEFL久々の試験内容変更、ポイントは?

 

今回の変更により影響をうけるのはReading, Listening, Speakingの3セクションです。Writingは今までどおりで変更はありません。

以下、変更となるポイントをみていきましょう。

Readingの変更点

・1パッセージ(文章)ごとに出題される問題数がこれまでの12-14問から10問に減少。
・それに伴い、試験時間もこれまでの60分 or 80分から52分 or 74分に短縮される。

 

Listeningの変更点

・これまで4~6つあったLecture問題が3または4に削減。一方で会話問題の出題数は変更なし。
・また、1題あたりの小問数(会話で5つ、Lectureで6つ)も変わらない
・試験時間はこの影響により、以前の60-90分から41-57分に短縮

 

Speakingの変更点

Independent SectionのTask 1、Integrated SectionのTask5が廃止。
・その他のTaskは変更なし。結果、試験時間が20分から17分程度に短縮。
・今までスコアとしてありえなかった「25点」が出現する可能性あり。

 

ETSからも改定に関する内容が表にまとまって発表されていますので併せて載せておきます。

(出典:https://www.ets.org/toefl/better_test_experience)

TOEFLの形式変更による難易度への影響は?

TOEFLは日本人にとってこれから難化する?

 

MBAを目指す受験生にとって気になるのは、じゃあこの変更は自分にとって有利なのか不利なのか?ということですよね。

この辺について少し分析してみます。
結論を先に言ってしまうと

・Reading→少し易化
・Listening→変更なし(体力的には少しラク)
・Speaking→難化

ということですが、総じて日本人にとっては厳しい改定となるでしょう。

Readingは少し取り組みやすくなる

まずReadingですが、1パッセージあたりの問題数がはっきり「10問」とされたことによる効果が大きいでしょう。

仮にダミー問題がないとした場合、これまでは3パッセージを60分かけて解いていました。つまり1パッセージ平均20分ペースですね。

20分で12~14問を解いていたので、1問にかけられる時間は1分25秒~1分40秒だったわけです。

一方、今回の改定ではダミー問題がなければ1パッセージ18分(54÷3)となるため、1問あたりにかけられる時間は少し伸びて1分48秒となります。

従ってこれまで時間に追われて最後のほうの問題を取りこぼしていたというような方にはチャンスかもしれません。

なお、

パッセージ自体の長さが変わるのではないか?

問題文が難しくなるのではないか?

という疑問も出てきますが、これらについては大きく変更はないと考えられます。

ETSとしてはどうも現行の4時間という試験時間に問題意識があるようで、テストの出題方法や難易度そのものを変えたいわけではないためです。

その証拠に、今回の改定に関するQ&Aの中で

「今までのテスト対策ツールは継続利用できるのか?」という問いに対し、

ETSは明確に「Yes」と答えています。

つまり中身にはそれほど変更がないと言いたいわけですね。

ただ、Speakingのところでお伝えするように「結果として」日本人には厳しくなってしまったのは間違いないでしょう。

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Listeningは短くなる分集中力を保とう

次にListening。

これまでは基本的に会話1題+Lecture2題を1セットとして、ダミー問題の有無によって2セットだったり3セットだったりしました。

今回の改定でLectureが3題または4題になるため、この原則が崩れてしまうのが懸念といえば懸念です。

ただLectureの負担が少なくなる分、Lectureが苦手な人には少しだけラクになったとも言えそうですね。

問題の難易度や問題文の長さについても特に変更はないようで、その意味では今までと同様と考えておけばOK。

気を付けなければいけないのはダミー問題がどこにあるかわかりにくくなることでしょうか。

仮にダミー問題が混ざった場合でもトータルの試験時間は短くなっているので、最後まで集中力を切らさないようにすることが最大のポイントと言えるでしょう。

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SpeakingのTask削減は日本人受験生にとって大きな痛手

問題はSpeakingです。

個人的な感覚としてはSpeakingでの高得点獲得はかなり厳しくなったと言わざるを得ません。

6つあったTaskが4つしかなくなってしまったため、当然Task1つあたりの比重が高まります。

一方で30点満点というのは変わらないので、高得点層の差別化はより細かくみられていくことになるのではないでしょうか。

つまり、4点満点をもらえる回答のレベルは(ETSは認めないでしょうが)より高度にならざるを得ないはずです。

特に、Speakingの中でもっとも与しやすいと思われていたTask 5がなくなってしまったのは大きな痛手です。

問題形式が決まっていて、テンプレートによる対策が有効だったこのTaskが消滅したことで今後日本人受験生の得点がどう推移するのか。

ETSにはデータを公表してほしいと思います。

かたや、Task 1とTask 2は徐々に境界がぼやけてきていたところもあるので、実質的にこの2つのTaskはほぼ同じような対策をすればOKでした。

そういう意味では、今回の改定による影響はTask 5消滅に比べればまだマシでしょう。

Speakingの難化傾向は素点で考えても一目瞭然です。

これまでは6セクションすべてで4点をとると、素点で24点。

これが換算されて30点になっていました。

以下、素点とスコアの関係は下図のとおり。

ところが、問題数の削減によって、素点の満点は16点(4点×4Tasks)になってしまいます。

ETSから公式に今回の改定を反映した素点⇔スコアの換算表が出ているわけではないため、実際の運用がどうなるのかは実際のところよくわかりません。

ただ1問あたりの素点の重みが増すことになるのは確実で、受験生にとってはなおのことプレッシャーがかかることは避けられないでしょう。

ミスが許容されにくくなるということで、もともとSpeakingが得意でない大多数の日本人受験者にとっては、せっかく他のSectionでうまくいったのにSpeakingで大コケするリスクもはらんでいるとも言えます。

こうしたことからも、Speakingはテンプレートも含めより徹底した対策をしておく必要があります。

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まとめ

2019年8月からのTOEFL問題形式改定は、時間短縮という目的に応じたもので難易度に変更はないというのがETSの公式見解です。

しかしながら、日本人受験者の特性を考えた場合、特にSpeakingへの影響は大きく、しかも不利な変更であると言えるでしょう。

場合によってはIELTSの受験に切り替えるなど柔軟な対応が求められるところです。

とはいえ、基本的な英語力を底上げしていくというアプローチが変わるわけではないので、今回の改定を踏まえた戦略の見直しをしつつ、日々の努力は継続していきましょう。

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