MBA受験におけるエッセイの定番、”Why MBA?”というお題。
特に社費の人は、どストレートなだけに悩んでいる人も多いでしょう。
でも冷静に考えると、これに悩んでいるのって、大問題じゃないですか?
そこで、今回はこの質問で答えに窮してしまっているあなたの心の奥をのぞきつつ、ちょっとした処方箋をお出ししたいと思います。
※いつにもまして辛口ですので、お気に障りましたらすいません。
MBAのリアルを語るのが当ブログのモットーなので、何卒ご容赦ください。
あと、万人に当てはまるわけでもないので、自分の話じゃないな、と思ったら読み飛ばしてくださいね。
Why MBA?で悩む理由
そもそも、なぜこのWhy MBA?という問いで悩むのか。
答えは至ってシンプルでしょう。
「正直、MBAにそこまでこだわりないから」
「MBAを取ること自体に、実はそれほど意義も魅力も感じてないから」
ですよね?
これはものすごく大事なところなので、徹頭徹尾自分に正直にいきましょう。
実際のところ、こう思ってはいないでしょうか。
「社内であいつはエリートだ、仕事がデキるやつだと思われたかっただけで、別に手段は何でもよかった」
「別に経営に興味なんてないけど、MBAってなんとなくカッコいいし、あわよくば転職できそう」
「会社から指名されたからやってるだけで、そもそもMBAなんて考えてなかったし、落ちたら仕事できないヤツと思われるのがイヤなだけ」
などなど。
言葉を選ばずに言うと、ホント薄っぺらい理由ばかり。
むしろ確信犯的に「2年間海外に行って、会社の目の届かないところで遊んでやろう」と思っている人のほうが目的意識があるだけまだマシってもんです。
そんなだから、目の前に提示されたこのある種哲学的な命題に対して、どうにもこうにもそれ相応の崇高なことが書けない・・・ってとこじゃないでしょうか。
でも、あと何ヶ月かの間にエッセイ書いて提出しなきゃいけないんですよね。
そのちっぽけなプライドを守るために。
・・・なんてめちゃくちゃ言ってますが、私は上記の3つすべてあてはまっていました。
何なら、これらに加えて「女にもモテそうだしサイコーじゃん(※)」くらいの勢いでした。
(※)ちなみに大して効果ありませんでしたけども。
我ながらどうしようもないヤツです。
それでも海外・国内それぞれのスクールからオファーを受けています。
何が言いたいかというと、それでいいじゃないですか、ってことなんです。
MBAに来る人、みんながみんな青雲の志を抱いてるわけないですよ。
むしろみんなもっとガツガツしてるというか、よくも悪くも自分に正直です。
だったらあなたも、自分の中のどうしようもない部分をしっかり直視して、向き合ったほうがいいと私は思います。
そうしないと、どんだけ美辞麗句を並べ立てて、どんないいカウンセラーにあたったところで、出来上がったエッセイはそれなりのものにしかなりません。
そして、見た目はいいけどまったく他人事のような、虚像のような紙切れを、
「どうかアドミッションに本心がバレませんように・・・」
と訳の分からない神頼みをしながらあっちこっちのスクールに送り続けることになります。
それもそれでどうかって感じですよね。
恥ずかしながら、私はここのところを今でも悔やんでいます。
まさに上で述べたとおりのどうしようもないエッセイで、外面だけ取り繕ってMBAにもぐりこんだことを今でも引きずっているのです。
なので、この記事をお読みいただいている皆さんにだけは同じ思いをしてほしくないと本気で思っています。
Why MBA?という問いに、気持ちよく答えるエッセイを書くために必要なこと
さて、ここからが最初にお約束した「処方箋」の話です。
これも実は至ってシンプル。
カウンセラーとはじめて話をする際、ぜひ上記のような自分のどうしようもない部分、イヤな部分も正直に語ってください。
これができている人は本当に少ない。
カウンセラーによっては(いい意味でも悪い意味でも)ビックリするかもしれませんし、下手すると「そんなこと言われても困る」と言われる可能性もあります。
ですが、それはかえって自分に合うカウンセラーを見分ける試金石にもなると思います。
そこでイヤな顔をするカウンセラーなんて、こっちから願い下げですよ。
さすがに、最初からカウンセラーに洗いざらい話すのが怖い・・っていう方は、本当に信頼できる友人(会社の人には話さないほうがいいです)やご家族に思いのたけを一度ぶちまけてみてもいいと思います。
どうしても誰にも言いたくなければ、せめて誰も来ないところで紙に正直な自分の思いをつづってみてください。
恥も外聞もなく、ホントに思っていることだけ書きましょう。
そうして自分のイヤな部分を出し切ってはじめて、「ああ、実は自分はこういうことがやりたかったんだな」と気づく部分が必ずあるはずです。
別の言い方をすれば、そうすることであなたの「モチベーションの源泉」にたどり着くことができます。
逆説的ですが、それが人に言えないような後ろ暗いものであればあるほど、自分の真実の姿に近いものになりますし、それがひるがえっていいエッセイを書く基盤になったりします。
※もちろん、バカ正直に「ホントはMBAなんて取りたくないんだけど・・・」なんて書く必要ないですよ。念のため・・・。
ちなみにですが、ダメMBA受験生の典型だった私が今にして思うのは、結局自分は誰かにほめられないと何もできない、したくない存在だったということ。
今でもそうです。
それって、会社にいる限りそうなってしまいますよね、きっと。
なので、今もう一度エッセイを書くとしたら、そんな自分を変えるため、たとえば独立するためにMBAを使う、みたいな切り口にすると思います。
あるいは、とことんサラリーマン根性を発揮したっていいんだと思いますよ。そこに一貫した論理と熱意さえあれば。
MBAエッセイのいいところは、何を書いてもアドミッションとカウンセラー以外に中身はバレないってことですしね。
(両方とも守秘義務があるので)
いずれにしても、Why MBA?に答える際には必ず自分のこれまでの生き方とか価値観の深いところに触れることになるはずなので、とことんやってみることをおすすめします。
最後エッセイをまとめる段になったときの技術的なところは、以下の別記事でもフォローしていますのでよろしければ参考までにご覧ください。
まとめ
おそらく当ブログ内で1,2を争う問題記事(笑)ですが、実際にMBA受験を経験した人間からのリアルな体験談としてご理解いただければ幸いです。
社会人にもなると、いろんなことを見て見ぬふりをしてしまうものですよね。
でも別に、自分のあり方とか願望って、もっと正直に見つめてもいいものだと思いますし、実はこのWhy MBA?はそのいい機会にもなっているのではと思います。
この記事があなたのエッセイ作成のお役に立つことを願っております。